肌断食で使う保湿剤は、宇津木式の肌断食の場合ワセリンが推奨されています。
ですが、先日『アメリカ皮膚科学会のレビューによるとワセリンは脂漏性皮膚炎になるリスク』があるという記事を書きました。
そのため、低リスクで始めるにはココナッツオイルかホホバオイルが良いという個人的な結論に至りました。理論上で納得できたので、実践してみようと思い立ち、5年続けてみたワセリンを、ココナッツオイルに変えてみる実験をしてみました。
ココナッツオイルを使った肌断食のやり方や、肌に使ってもよいココナッツオイルについて紹介します。
ココナッツオイルの特徴。母乳と同じラウリン酸豊富
ココナッツオイルのメリットはこちら。
- 弱い抗菌作用・弱い日焼け止め効果もある。
- 細胞間脂質となるので、肌の保水効果が期待できる
- 飽和脂肪酸が豊富のため、酸化しづらい
- ラウリン酸は母乳と同じ成分のため、肌に優しく新生児にも使用できる

ココナッツオイルの脂肪酸素性はほぼ飽和脂肪酸となっています。内訳は下記の通り。
ラウリン酸 | 50%弱 |
ミリスチン酸 | 15%~20% |
パルミチン酸 | 10%弱 |
飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸と比べ酸化しづらく、開封してからも2年は使用できます。
また、脂漏性皮膚炎にはオレイン酸が悪化の原因となりますが、上記の通りココナッツオイルにはほとんどオレイン酸が含まれていません。(全体の約5%ほど)
一番成分が多いラウリン酸という脂肪酸は、実は母乳と同じ脂肪成分のため新生児にも利用することができます。
脂質は、角質細胞間脂質ともなるため、水分を保持する保水作用もあります。
デメリットとしては、比較的高い温度で固まりやすく、室温が20度以下だと固まってしまうので寒冷地・寒い季節には使いづらいです。25度以上で透明の液体状態となります。
また、ココナッツの香りがオイル自体にあるため、ココナッツの香りが苦手な方は使いづらいです。
肌ケアに使うのにお勧めのココナッツオイル

肌、特に顔のケアに使うものなので、鮮度の良いバージンココナッツオイルがお勧めです。
バージンココナッツオイルというのは、現在市販されているココナッツオイルのほとんどのものが実はそうなのですが、アジア太平洋ココナッツコミュニティ(Asian Pacific Coconut Community)の定義するところによると下記の通りです。
バージンココナッツオイル(VCO)は、ココヤシ(Cocos nucifera L.)の新鮮な熟したカーネル(受粉から12か月齢まで)から得られるもので、オイルの性質を変えない程度の熱を利用するか、または、利用しないで、機械的または自然な方法で得られる。VCOは、化学的精製や漂白、脱臭を行わない。 更なる加工の必要なく、そのままの状態で摂取することができる。バージンココナッツオイルは、主に中鎖脂肪酸から構成されており、酸化に対して抵抗性がある。バージンココナッツオイルの脂肪酸は、長鎖飽和脂肪酸が主な動物性脂肪とは全く異なっている。バージンココナッツオイルは、色がなく、沈殿物がなく、自然で新鮮なココナッツの香りがある。腐敗した臭いや味がしない。
引用元:Asia Pacific Coconut Community, APCC Standards for Virgin Coconut Oil
つまり、
- 新鮮なココナッツの種子からとられたオイル
- コールドプレス製法
- 無添加・無香料
- 未精製
などの基準をクリアしているものということです。

こちらのバージンココナッツオイルをみてみると、きちんとコールドプレス製法で作られていること、無添加であることなどが記載されていました。
こちらの写真のものは、私が現在住んでいる東南アジアで購入したものですが、日本で購入する場合はこちらがおすすめ。オーガニックバージンココナッツオイルで、有機JAS認定です。 その他に米国のUSDAやヨーロッパの有機認定もされています。
その他、メンタリストDaiGoさんが使用しているココナッツオイルはこちら。
ココナッツオイルを使った肌断食方法
ココナッツオイルが入っていた瓶をそのままだと扱いづらいので、スポイト付きの遮光瓶にいれました。
やり方は、基本的にワセリンを使っている時とほとんど変わりません。
こちら↑に紹介した方法のワセリンをココナッツオイルに変えただけです。
夜のルーティーン
- まず顔をぬるめのお湯で余洗いします。
- 良く泡立てた石鹸で、直接肌に手が触れないようにやさしく洗います。
- ぬるま湯かお水で泡をすすいだら、タオルで顔をそっと拭いてからココナッツオイルを塗ります。スポイトにとって一滴分くらいで十分です。
ただ、ココナッツオイルは紫外線を20%ほどカットしてくれる日焼け止め効果もあるということで、朝の洗顔後にも使うことにしたので、こうなりました↓
朝のルーティーン
- ぬるま湯(30℃くらい)で顔を洗います。
- ココナッツオイルを塗ります。(屋外に出る場合は日焼け止めも)
- 石鹸で落とせるミネラルコスメでお化粧をします。
ココナッツオイルを肌断食で取り入れてみた感想
東南アジアはココナッツの産地なので安いのかな、と思っていたのですが、品質が良いものを探したら日本と買うのと値段が変わりませんでした。ですがワセリンより手に入りやすいので、今回肌断食のやり方を実験的に変更してみました。
ワセリンからココナッツオイルにかえた肌断食を勧めてみての感想をまとめるとこんなかんじです。
- ココナッツオイルの方がさらさらとしていてワセリンより塗りやすい
- 朝洗顔した後にちょっと使うと、顔にツヤが出て肌が元気に見える
- ココナッツの匂いがする
今のところ肌トラブルはありませんので、しばらく使ってみようと思います。そういえば石鹸もココナッツオイルから作られた石鹸を使っているので、トータルのスキンケアでココナッツオイルのお世話になっています。
またなにか変わったことがあればこちらで報告したいと思います!
